『 岬めぐり』 1974年オリコン第17位 歌手:山本コータローとウイークエンド 作詞:山上路夫 作曲:山本コータロー 先週の高校来の友人の結婚式で 大阪と北海道を往復したときに機内で流れていた曲。 これより前にも自分のiPhoneに落としてはいたけど、 最近、音楽を聴くのが億劫になり、とんと聴かなくなっていた 1974年と聞いて、曲調からしてもベタなフォークソング系。 「いかにも古臭い曲だな~」なんて思っていたけど、 手荷物を預け、何もすることもない機内で 改めて聴いてみると、つくづく良い歌詞だなと思う。 概要としては、 別れた人のことを思い、傷心を癒やすため、 直前まで一緒に行くことを約束していた岬まで自分一人で来た。 やっぱり景色は良く、 旅先ですれ違う楽しそうな人びとの姿を見ると心苦しくなるが、 この岬めぐりを機に街に帰り、再びいつもの生活を送ること誓う。 というもの。 男友達だったとはいえ、結婚すると聞き、 高校から大学まで一緒に過ごしてきた想い出が次々と甦った。 「もうあまり会えなくなるのかもしれない」という 一種の「別れ」にも似た感情が湧き起こったからだろうか。 と同時に、以前、飛行機に乗ったときに、 これと似た心境を持っていたこともあったな… なんてことも思いだした。 日々変わっていないように思えて、 着実に変わっていっている日々。 もしかしたら今、ある幸せ(例えば、友人と気兼ねなく会うことも)は 1年後には叶わなくなっているかもしれない。 そんな小さな幸せ達が月日が経過するごとに どんどん少なくなっていって、 やがて「昔」が恋しくなるのかもしれない。 自分がこの曲を聞いてリマインドする想い出と リアルタイムで聞いていた人がリマインドする想い出とは全く違うだろう。 でも、何というか、 「フォークソング」という曲調自体がこういった想い出を 思いだしやすくしているのは確かだと思う。 次、この曲を聴いてみようと思う(聞こうと思えばいつでも聞けるんだけど)のは いつかはわからない。 だけど、またこの曲を聴いたとき 「そういや、こんなこともあったな」と昔を思い出して、 「また頑張ろう」という気になれるのも きっとまた、一つの幸せなんだろな。
スポンサーサイト
『Hey!Say!』 2007年オリコン第28位 歌手:Hey!Say!7 作詞:Erykah 作曲:BOUNCEBACK GWの帰り、久しぶりに夜行バスの中でアイポッドで最近の流行歌を聞きながら帰ってました。そんな中、とある曲で気になった歌詞がありました。(この曲の内容自体に深いこだわり、思い入れはありません) 「僕らは平成Only! 昭和でShowは無理! あっちもこっちもいいね! Hey-Sayはいいね! こんな時代でSorry! でもDon't worry! 未来にきっと 夢があるから さあさみんなでついてこい! Wow!」 Hey!Say!7というグループが歌う『Hey!Say!』の割と最初の方の歌詞です。 注目してもらいたいのは、赤字の箇所。 さらっと「昭和は無理」と流していますが、よくよく考えてみれば、これって昭和生まれの人々にとっては恐怖じゃないでしょうか。今までは“昭和生まれ”の人々が世代の中心にありましたが、これからは“平成生まれ”の人々が社会で台頭してくることは間違いありません。気づけば平成が始まったのは1989年ですから、2010年の現在では“平成生まれ”の最も早い人々は「21歳」になっています。あと1年もすれば大卒・新卒扱いの社会人が本格的に出てくることになります。ちょうど私が今春、2011年度新卒者の採用活動をするにあたり、履歴書上に「H」の文字が出てきたのを目の当たりにしたことでも実感しました。 同時に、今年の採用活動から「今年度採用からゆとり世代が入ってくるよ」「円周率3で計算していた世代だよね」という声を聞くようにもなりました。“昭和生まれ”の人から見る“平成生まれ”の人への一種の抵抗かもしれません。ただ、これからの世は“平成生まれ”の人々は確実に増えていく一方で、“平成生まれ”の人だけに起こる特異な感染症でも起こらない限り、減ることは決してありません。こんな些細な抵抗も時代の波の中であっという間に飲みこまれていってしまうことでしょう。これってちょっと恐怖じゃありませんか。 思い起こせば“昭和生まれ”の私が、ここ最近(「H」の初めの方)履歴書の生年月日欄を見て「まだ履歴書上に「M」の文字ってあったんだ」という感覚を持ったことがあったのと同じく、ゆくゆくは“平成生まれ”の人々が「まだ履歴書に「S」の文字があったんだ」という感覚を持つ時代になっていくのでしょう。 最近、県民性についての話題が沸騰しているように、レッテル貼りが好きな国民性からすると、何県生まれだとかいう“地域性”の他に“時代性”(“平成生まれ”ではなく“昭和生まれ”であること)もレッテル貼りの対象になるかもしれません。「アラサー」「アラフォー」という言葉が流行っているように、ゆくゆく訪れる婚活時代では“昭和生まれ”であることが本人の魅力の有無に関係なく絶対的に不利な条件となっているかもしれません。この“時代性”については長く続いた昭和時代の中にあっては特に問題となることはありませんでした。でも、これからは少なからず“平成生まれ”の人々の中から偏見的・差別的な眼差しで見られていく…のかもしれません。 曲の内容については全く触れませんでしたが、夜行バスでこの歌詞を聞いたとき、こんなことをふと思いました。
大阪のミナミで働く会社同期(東京勤務)との飲み。 仕事上でのやりがいや転職、年収、資格取得のこととかを話し合う。 「仕事のやりがいってなんなの?」「今の仕事だとね…」 「彼女は毎朝2時間くらい早く来て仕事してるみたいだよ。もちろん、お金は出ないけど」「仕事が好きっていいことだね」 「今、転職したときのこと考えて税理士の勉強してるんだ」「…でも、頑張って税理士になっても平均年収は今の会社とあんまり変わらないんだよね」 「去年、会社を辞めた同期は雑誌の編集の仕事をしてるみたいだよ。今は全然時間がなくて大変みたいだけど」「彼は営業の最前線に行くより、アカデミックな仕事がしてみたかったみたいだね」 いろいろ話してみたけど、どうも話に熱中する自分の後ろ側で、「で?」と問いかける冷めた自分がいるような気がする。。 “人って何のために働いてるんだろう?何のために生きてるんだろう?” しけた自分が話をすると、大体こんなムードに包まれる。 そして、こんなパターンになった帰りの電車のなか、決まっていつも虚無感に囚われれる。 ―――結局、頑張ってみたところで、それが何の意味があるんだろう。 本当にこんな生き方って面白いんだろうか? 上向きの人はとことん上向きになれるし、下向きの人は大抵いつも下向きだし、 人って、育った環境も含めて、生まれながらにして不公平だよな… はァ、なんだか虚しくなってきたな――― そんなことを思いつつ、ふと点けたアイポッド。 何千種類という曲が無作為に詰め込まれているけど、たまたまふと耳にしたのが、このタイトルにある『スタートライン』という金八のドラマで流れた曲。 何の縁があってこの曲をアイポッドに入れたのかわからないけど、だいぶ昔にリアルタイムで聞いたことがある。 当時は何のことを歌ってるのかさっぱりわからなかったけど、今になって改めて聞いてみたら初めて意味が分かった気がする。 …もう少し頑張ってみようかな。
マイベストソング第3弾です。ここんとこ、なぜかチェッカーズだけ固め聞きしていたので以下のような結果になりました(汗; 【トップ25】 『曲名』アーティスト(再生回数) 1.『I Love you, SAYONARA』チェッカーズ(190) 2.『初恋』村下孝蔵(179) 3.『一番偉い人へ』とんねるず(128) 4.『想い出がいっぱい』H2O(111) 5.『My Revolution』渡辺美里(111) 6.『悪女』中島みゆき(107)7.『それが大事』大事MANブラザーズバンド(103) 8.『君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。』中原めいこ(101) 9.『翼の折れたエンジェル』中村あゆみ(97) 10.『木綿のハンカチーフ』太田裕美(95) 11.『Desire』中森明菜(79) 12.『WANDERER』チェッカーズ(70)13.『モニカ』吉川晃司(68) 14.『悲しみは雪のように』浜田省吾(68)15.『ルビーの指環』寺尾聰(67) 16.『時の流れに身をまかせ』テレサ・テン(64) 17.『YAH YAH YAH』CHAGE&ASKA(56) 18.『HERO(ヒーローになる時、それは今)』甲斐バンド(56) 19.『大都会』クリスタルキング(55)20.『WAKE UP』財津和夫(55) 21.『岬めぐり』山本コウタローとウィークエンド(52) 22.『エロティカ・セブン』サザンオールスターズ(51) 23.『ダンシング・オールナイト』もんた&ブラザーズ(50)24.『飾りじゃないのよ涙は』中森明菜(50) 25.『パープルタウン』八神純子(50) 遂に 『初恋』が「マイベストソング25」首位陥落、『I Love you, SAYONARA』が首位奪取です。前にも書いたとおり、チェッカーズを固め聞きしていたというのもありますが、なぜだか聞いてしまう曲です。別にここんとここんなこと、あったわけでもなかったのに; メロディーも然ることながら、『I Love you, SAYONARA』が気に入ったのはその 歌詞にあります。「今でも好き。だけど別れなきゃならない。」どんな人でも別れ際ってこういうとこ、あるんじゃないでしょうか。割り切るか、割り切らないか―――結局は“割り切り”の問題だけど、割り切ることができない。これって何か人間の本質を突いているような気がします。この歌詞中の二人に何が起きたかは分からない。だけど「Marriage Ring」を付けていたことが歌詞中から分かることから、この二人によっぽどの事情が起きたのでしょう。例えば、チェッカーズの歌詞に多い ①歌手を目指す夢を選んだとか、歌手に限らず ②理想としていた転職に失敗した・・・等、外的な要因が頭に浮かんできます。 そして、どこまでも“やさしさ”を見せる「馬鹿な」女と、“嫌い”という他ない「馬鹿な」男―――。二人の愛を「 馬鹿だね」と歌っているのがとても切なくなります。 正直、「Baby」という言葉を歌詞中に使っていることに「ナメてんのか」と思ったりもしましたが(「Baby」に軽い拒絶反応があるみたいです;)、そんなものを超えた 人間の本質を突く歌だった点に気に入ったのだと思います(飽くまでも「私は」)。 あとは 『悪女』がすごい勢いで駆け上がってきてます(笑)。もちろん歌詞が良いことは言わずもがななんですが、メロディーこれまた秀逸によく、仕事帰りとか疲れたときについつい聞いてしまいたくなる曲です。 『WANDERER』が上がってきたのは先ほどどおり「チェッカーズを固め聞き」していたため、 『大都会』がベスト25に復活したのは、ここんとこそう(歌詞のように)思うことが多くなってきたからかもしれません。(笑;
マイベストソング第2弾です。前回と比べ、特に大きく変わったところはないかなーと思っておりましたが、2週間ぶりに順位の変動を見てみて再度「今、この曲を聴いてるんだなー」という認識を新たにしました。 【トップ25】 『曲名』アーティスト(再生回数) 1.『初恋』村下孝蔵(172) 2.『I Love you, SAYONARA』チェッカーズ(170) 3.『一番偉い人へ』とんねるず(115)4.『想い出がいっぱい』H2O(110) 5.『My Revolution』渡辺美里(106) 6.『君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。』中原めいこ(97)7.『それが大事』大事MANブラザーズバンド(96) 8.『翼の折れたエンジェル』中村あゆみ(95) 9.『悪女』中島みゆき(95)10.『木綿のハンカチーフ』太田裕美(88) 11.『Desire』中森明菜(78) 12.『モニカ』吉川晃司(68)13.『ルビーの指環』寺尾聰(67) 14.『時の流れに身をまかせ』テレサ・テン(64) 15.『悲しみは雪のように』浜田省吾(62) 16.『YAH YAH YAH』CHAGE&ASKA(56) 17.『WANDERER』チェッカーズ(56)18.『HERO(ヒーローになる時、それは今)』甲斐バンド(55)19.『WAKE UP』財津和夫(54) 20.『岬めぐり』山本コウタローとウィークエンド(51)21.『飾りじゃないのよ涙は』中森明菜(50) 22.『エロティカ・セブン』サザンオールスターズ(49) 23.『Runner』爆風スランプ(49)24.『パープルタウン』八神純子(49)25.『ダンシング・オールナイト』もんた&ブラザーズ(47) 赤字で示したものが順位の上昇したものです。これを見てみると、激しく 『一番偉い人へ』という「とんねるず」の曲が上昇してきていることがわかります。実際、会社に通う前の数分間、「今日のテーマソング」的に垂れ流して聴いていることが多いです。歌手が 「とんねるず」というと、 『ガラガラヘビがやってくる』『がじゃいも』といった私が幼いときに聞いていた“コミカル”な印象を抱いていたのですが、「実はこんな メッセージ性の高い歌も歌っていて、現に 当時、かなり売れていたんだ」ということを思うとちょっと驚かされます。 『一番偉い人へ』が流行った 1992年というと、ちょうどバブルの盛りか、はじけ始めた頃です。『一番偉い人へ』は、 就職して間もない若手サラリーマンをモチーフにして歌った曲ではありますが、少なくとも1992年と現在とでは違う世相です。そんな世相が違う現在にある私が今、この曲を聴いていて「 通じる」と思うところがあるのはなぜでしょうか。もしかしたら、昨年、私が実際に就職活動をしていて「売り手市場」「売り手市場」という言葉を耳にしていたことから、「就職率」という点で恵まれていた点で1992年と共通ということでしょうか。決して「就職率がいい」→「就職を安直に決めている」わけではありませんが、「就職氷河期」と呼ばれるときに就職をした方々と仕事をしていて感じるのは「仕事をする」ことへの思い入れだな、と日々感じます。自分が 就職してから湧いてくる種々の悩みを“世相”のせいにするつもりは毛頭ありませんが、職場に慣れてきた“今”だからこそ、今一度 「就職をした」ことの意義を見つめ直してみるときなのかもしれません。
| HOME |
次ページ≫
|