評価:B して、初回を見逃してしまったからに、SRIとは何なのかさっぱり分からない儘、第二話から見始めることとなりました。
見て初っ端に感じた事には、兎に角かなり“露骨”だな、と。
ホラー映画ならいざ知らず、地上波のテレビでこれだけ人間が白骨化していく過程の描写は未だ嘗て見たことはありません。。。
うぇっ…何だコレハ!!
とんでもないものを見てしまったな…―――
ただ何せ、「私にとっては」初回であった為、あれよあれよという間にストーリーは展開してしまい、遂にはその原因が蛾の鱗粉に付着しているチラス菌(架)である事が突き止められます。
然し、蛾の走光性を利用するよう仕向けて殺人を犯していくとはなかなか面白いアイディアだな、と(まぁ、飽くまでも架空ですが)。確かに周りも暗かったですしね……。
途中、牧が社員の赤ん坊を毒蛾から汗だくになりながらも救出するシーンがありましたが、まさに此処で私自身、この固唾を呑まざるを得ないような演出には、なかなかの好シリーズだろうなとのある種の印象を受けた様な気がします。扇風機による僅かな揺れにも気を使い、日常の中では如何にも起こり得そうな物を蹴飛ばす場面……あの瞬間だけ採ってみてもかなりの時間が経ったかのような演出,描写だったのは、実にお見事です。
この後、野村が得意気にメジャーを伸ばして相手を捕らようとするシーンには仕事人を彷彿とさせる(勿論、こちらの方が先ですが)ところもありましたが、今のところどうやらメジャーを使ったのはこの回のみの様です。一回であんなにメジャーが飛ばせるわけもないし、第一人に絡みつかせるなんて、余程裏で仕込んでいたのでしょうか?投げるときも一寸嬉しそうでしたし…。
三沢が捕らえられて毒蛾のいる部屋に監禁された時、人間のみならず猫をもがその犠牲となってしまいますが、よくよく考えてみれば、あの時の三沢も大分危うい状況に置かれていたのですね。ここで溶けてしまったら、後の話にも出てこなかったでしょうし(笑)。
そんなこんなで結局、その主犯も最終的には自らが毒蛾の犠牲となって溶けてしまうわけですが、自業自得というか、成るべくして成った様な事態にも少し考えさせられるところがあります。
電気点けなきゃ良かったのに…でも、パニくってたからムリだったか…。
要するに、今回のストーリーから感じた事は、このような生物科学兵器的な手段によって、日常でも犯罪が起こり得る(それは、更に複雑化し緊迫感が増す今日にあっては尚更のこと)という事です。確かに、今回は現実に存在しない細菌に因るものでしたが、今日の科学水準からすれば、鼠や蜚蠊、それこそ蛾にだってウィルスを混入させれば決して不可能ではないでしょう。現にペスト菌なるものもその媒介は鼠だったと伝えられておりますし…。
まぁ強いて言うならば、如何なる犯罪を犯すにせよその様な事までさせるメリットというものが見当たらない事が挙げられるでしょうが、テロの脅威が高まっている現在にあっては、決して理屈だけでは通らない事態が発生してしまう可能性も「皆無」ではないのでしょう。そういった意味からすれば、一応は現代ともリンクしていない作品というわけではないのかな、と。
何といっても、このシリーズの主題は「現代科学の謎を解き明かす」と言った事に置かれていると思われます故…。
因みに最後のエンディング、はっきり言ってよく分かりません。恐らく裏の組織を追跡している場面であろうという事は想像できますが、何故あれだけに映像をブツ切りにするのか。。。まぁ、そういった不規則な(お決まりでない)ところもまた味のあるところの一つではありますが。
(2006年03月05日20時45分05秒記す)
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