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大魔神怒る 

(c)1966 大映(現・角川ヘラルド映画) 79分39秒

評価:B-

 聞くところによると、何とこの『大魔神』,3部作であるらしいので「これは見なければ!」ということで(笑)早速その2作目を見てみることにしてみました。

 話は多分、戦国時代。御子柴禅正という人が隣国の千草(領主:千草十郎時貞)を攻め、更には行方不明となった千草十郎を追い、その隣の国の名越(領主:名越勝茂) まで攻め込むという物語です。

 う~ん,やっぱ「千草十郎時貞」という名前を見ても明らかにキリスト教絡みだよな・・・。果たして、制作者側に敬虔なる(?)クリスチャンでもいたというのでしょうか?

 ・・・んで、今回もやっぱし御神像が壊されることになります。
 「あれ?今回はこんな早くに大魔神登場させても良いんかいな?」と思っていましたが、予想は外れ、木っ端微塵。何か今までと展開が違うぞ・・・。

 そして、行方不明となっていた千草十郎が見つかり、あれやこれやと逃げ回っている内に、とうとう人質とされていた名越勝茂が処刑されることとなります。次いで、運悪く千草十郎や早百合が同じタイミングでひっ捕らえられて・・・。

 先ず見せしめにと早百合が十字架に貼り付けられ、火あぶりとなります。・・・あの時と一緒だ!

 燃え盛る火炎の中、ここで遂にしびれを切らしたのか大魔神登場。しかも粉々になったはずなのに、何故か湖から完全体で登場します。・・・こんなんアリかいな。確かに神像はなくなっても御心まではなくなってはいないとキリスト教っぽいこと言ってましたが。

 しかも無意味に湖を分断してその中を悠々と歩いて行きます。・・・モーセやないんやから(笑)。

 異変に気付いた処刑執行者達はその大魔神の姿を目にするなり慄き散りはじめます。必至に抵抗する御子柴禅正も、貼り付けられていた十郎(だったけ?)の前まで行って刀を付きつけますが、ここは何でもアリの大魔神,目から怪光線を発して吹き飛ばしてしまいます。

 そういえば、この御子柴禅正。他の出演者は特に見覚えがないはずなのに、やけにこの顔が鮮明に残っているぞ。。。そうか,『怪奇大作戦』の第20話に出ていた課長役の人だったっけかな。『大魔神怒る』での悪役としての顔の豊かさも実に見事に演じられていました。確かに、このブログを振り返ればやたらと1960年代モノを中心に記事を書いていたような気もするしな・・・。

 そしてこの御子柴禅正が逃げ惑ううち、遂に逃げ場がなくなり舟で逃走。あ~あ、これで終わりだな。。。

 大魔神が近くまで詰め寄りひねり潰すのかと思いきや、何と水の中に火を渡らせ舟に着火。必至に火から逃れようと、御子柴禅正が舟のマスト(?)に登ろうとするも却って綱に絡まり、逆十字火あぶり。・・・何だそれ?

 今回は、特に村人を投げ飛ばすこともなく早百合の涙で終了。前回より、より大魔神が「善の化身」となっていたように思います。

 全体的には、やはり前作の方が良かったと思います。それほど村人達を虐げていた描写もなく、また純粋に見れば単なる領地争いの一環でもあったので、前回ほどにはスカッということはありませんでした。まあそれよりも何よりも、大魔神が「何でもあり」になっていたことが一番惜しかったのですが・・・。
 (2006年11月01日00時43分29秒記す)
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[2006/11/01 00:43] ポケットシネマ | TB(0) | CM(0)

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