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犬神家の一族 

(c)2006 「犬神家の一族」製作委員会 134分

評価:B-

 「折角のお正月だから」と、急遽当日(1月3日)になって映画を見に行くことに決定。

 ・・・だけど、余りみたい映画がない。新年早々『硫黄島からの手紙』を見るのも鬱だし・・・ということで、取り敢えず有名そうな『犬神家の一族』をチョイス。正直、これを見る前までは『八墓村』とかとごっちゃになっていたのですが、これと見分けるという意味でも丁度良い機会だったと思います。

 作品の内容については、感動系と言うのでなく、ホラー系と言うのでもなく、純粋にサスペンスを扱ったと言う感じの作品です。特に作品の最後で思いにもよらない人物が真犯人として判明するという独特の展開は、なかなか見応えがあると思います。

 ただ、未だに不明な点は第一の犯行の動機がよく分からないという点です。何故松子は佐武を殺さなければならなかったのか?佐智以降は佐清の怨みが介在していたとは雖も、第一の犯行については純粋に松子の仕業のみによる犯行であると思われます。佐武を始めとする佐清以外の兄弟を殺害していけば必然に珠世の結婚相手の選択肢も狭まるというもんですが、必ずしも佐清を結婚相手として選ばず、相続権自体を失ってしまうという可能性もあったはずでしょう。確かに他の(佐清以外の)兄弟がろくでもなかったとは言え、敢えて殺害するまでの必要性はなかったのでは?と思ってしまいます。故に動機が一発で理解できなかったため、今回(初回)だけでは低評価。

 もともと小説だったものを映画化する場合、どうしても「前提」が分かり難いという弊害は付き物です。小説(冊子)なら例えば本作で言えば、「相続の方法」について何度も読み返すことができるでしょうが、流石に映画の中だけで一回だけとなるとなかなか覚え難いのが本音です。また機会があったら小説の方も熟読した上で、前回(30年前)の映画とも比較しつつ見返してみたいと思います。
 (2007年01月04日01時01分58秒記す)
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[2007/01/04 01:01] ポケットシネマ | TB(0) | CM(0)

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