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甘誘 

 いつもの淀屋橋の喫茶店。

 いつものようにいつもの席に着く。

 しばらくしてから前のテーブルに座っていた短い金髪の男が

 自分の後ろの席に着いた。

 一瞬、目が合う。

 「なんだ、この人?」

 いつもの店内ならあり得ない光景だ。

 人を待っていたらしく、その金髪の男には不釣合いな

 普通の女性が座った。

 そこから先、しばらくイヤホンを付けて音楽を聴いていたが、

 いったん手洗いへと行って帰ってきたときに気がついた。


 私 本当は目撃したんです・・・

 私 驚いてしまって 

 助けもせず叫びもしなかった

 ただ恐くて逃げました

 私の敵は私です



 「日常消耗品っていつでも使うからね」

 「紀伊国屋には○○○○○の成功者が出した本がいっぱいあるよ」

 

 「そんな反社会的な仕事やめとけ」って、

 真に受けてなくても、あとを追って言っとけばよかった。

 相手も仕事は仕事だろうけど、

 いやらしさが滲み出ている。

 「そんなオドオドせず、もっと真っ当な仕事しろよ」

 確かに、違法ではない。

 もしかしたら新しい刺激を求めるのにはいいかもしれない。

 ・・・でも、どこかやっぱり間違ってる。

 人は“手段”にしか過ぎないんだろうか...
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[2009/05/29 00:24] 徒然なる日記~石部金吉の備忘録Ⅴ編~ | TB(0) | コメント(-)

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