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第十九話 こうもり男 

評価:B

 嗚呼,またも書いている途中に消えてしまった・・・。というわけで今回は手短に。また後にでも見る機会があったら、その時にでも詳しく(?)書こうと思います。

 正直、格好悪いです。よもやバットマンじゃあるまいし。
 
 でもって、よくわかりません

 確かに、「119」という大隈さんの番号だか救急車だか分からない番号を書いたカードを態々置いていったり、敢えて祝うべき的矢所長の子の誕生日にしつこく蝙蝠を飛び交わせたり・・・と。おまけに的矢所長の生け葬式まで自費で開かせています。ここら辺見ていると、もっと直截にやれよ!と思ったりもします。
 でも、ラグビー場で金の入っていないアタッシュケースを蹴飛ばしてみせたり、敢えて毒殺させていないところから考えてみると、そんな単純なことではないようです。最後も的矢所長を車と共に圧死させようとしたことにも表れている通り、これだけ「じわじわ」と的矢所長を追い詰めさせていこうとした原因は、如何やら私怨を晴らすことにあったと思われます。
 何故これだけ複雑なトリックを駆使できるイワイが捕まったのかは不問に付するとしても、“私怨”というものは動もすれば、それは時として異常なカタチとなって現れてくるものなのだなということを思い知らされたような感じがします。しかし、その当の的矢所長は(一瞬ノイローゼにかかったかのような描写はあったにせよ)このような怨みを晴らすことによってどれだけ思いを変えようとする効果があったかは疑問ですし、要するに所詮は私怨は「私」怨であって、正に“自己満足”に過ぎないという思いを改めて抱き直させてくれます。
 そして、私怨を晴らす筈の結果が、私怨を向ける相手によって逆に殺されることになるとは・・・。しかも、恰も人に対してする防衛行為ではなく、何か厄介な動物を追い払うかのような扱い方によって。実に空しい幕引きです。
 誰もが日常抱く可能性のある“私怨”。しかし、こと本作品にあっては、その“私怨”に纏わる問題が最悪の結末となって現れたことを示すことによって、ある種複雑な様相を呈することに成功したと言い得るのではないでしょうか?
 あと、今回の終わり方、なかなか好い味が出ています。

 あれ?能く能く見てみれば文の流れが・・・。
 (2006年05月21日01時22分21秒記す)
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[2006/05/21 01:22] 怪奇大作戦 | TB(0) | CM(0)

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